鹿月秋の晴耕雨読

鹿月秋(from-origin design)の、他愛もない、そして、くだらない日常を無駄な長文で綴っています。
鹿月秋の晴耕雨読

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「やもん」考
まずは、こちらを聞いていただきたい。
DREAMS COME TRUE
「大阪LOVER」


この曲の最終版ほどに、このような歌詞がある。

♪何度ここへ来てたって
また来るのはアナタがおるからやもん

愉しそうにしてたって
それはアナタがここにおるからやも〜ん

どんだけケンカしたって
アナタだけホンマに大切やもん♪

遠距離恋愛を歌った曲として、また、
関西弁で歌われた曲として、今、
巷を席巻しているとか、していないとか。

思わず、この「〜やもん」3連発に
胸をときめかせた黒髪の乙女も多かろうと
予想される。

あれ?いませんか?

今宵は、この「〜やもん」について
多いに語ろうかと思う。

多いに語るだけの力量があるのか、
また、掘り下げるだけの技術がるのか、
はなはだ疑わしいところではあるが、
ま、そのあたりは、後々、考えることにしたい。

出来得ることならば、柳田國夫先生の
『蝸牛考』(岩波文庫)を一読されることを望む。
これから、僕が書こうとしている内容よりも
ずっと新鮮で、愉しいこと請け合い!


さて、である。
いつもながら、見切り発車って怖いなぁ、
と思う。
今宵、このブログを読んでいただいている
皆さんにおいては、ぜひ、信号が青になっても
左右を確認してから、その1歩を進めていただきたい
と切に願う、鹿月秋です。


まずは、なぜに「〜やもん」が、これほどまでに
愛くるしいのか、である。

やはり、この言葉が元来的に有している
「子供言葉」であることは無視できない
事実だろう。

推定許容年齢10歳くらいか。

たとえば僕が、
「今夜はハンバーグがエエんやもん!」
などと言った日には、村八分どころか
都道府県八分になりかねない。

とくに男子諸君においては、
どれほど愛らしい表情で「〜やもん」と
言ったとしても、冷たい雨に、その身を
さらすことになろう。

その点、婦女子たちは、ま、許される
確率は男子よりも高いとは言え、
三十路を越えてからは、かなりの
リスクを負うことになるのではなかろうか。


あ、今夜は、こんな感じで、たぶん、
徒(いたずら)に長くなりそうですので、
それでも、それらを鯨飲できる方が
いるのなら、ありがたい事です。


さて、愛くるしさ、についてである。

この「〜やもん」を、高速遠心分離器に
かけてみたところ、2つの要素から構成
されていることが、分かってきた。

1つが、愛くるしさの82%を生成している
「柔らかさ」である。

そして、もう1つが愛くるしさの18%を
生成している「頑さ」である。
(これを「わがまま度数」と表現する研究者もいるが
表現方法については学会でも紛糾の的である。
どんな学会か、という本質を突く質問はやめていただきたい)

想像してみてほしい。

自分の子供(5歳と仮定)が、上目遣いで、
その瞳に、数粒の涙を宿し、

「鮭茶漬けが、いいんやもん」

などと言われた日には、のど元まで
「風邪には梅がエエんやって!」
という言葉が出ていたとしても、
「注文して良しっ!!」
とかって言っちゃうよね。

ていうか、むしろ、言っちゃいなよ。

言葉由来の柔らかさの中に垣間見える、頑さ。

まさに、そこに、愛くるしさがあるのでは
なかろうか。

異議があっても、この際、ことごとく却下だ。


次に、これを見ていただきたい。
日本語の平仮名は、いわゆる表音文字で、
音のみを表し、意味が付随しない。

しかし、これも、高速遠心分離器にかけて
みると、2つの成分からできていることが
分かる。

まずは、「〜やもん」の「や」。
[]

「〜やもん」の「も」。
mo

「〜やもん」の「ん」。
nn


色分けの通りである。

緑:「柔らかさ」成分
赤:「頑さ」成分
黒:見なかったことにしていただきたい。

ご覧の通り、やはり、文字の中にも
愛くるしさを生成する「柔らかさ」成分と
「頑さ」成分が共存していることが分かって
いただけたと思う。


以上より、「〜やもん」には、愛くるしさを
生成する「柔らかさ」と「頑さ」が共存して
いることが、様々な角度より浮き彫りに
なったと言えよう。

つまり、語尾に「〜やもん」を合成する事により
「断言しちゃった事を今さら、引っ込めないし、
ここは、強引に押し切るべし」
という、今、まさに、大人の扉に手をかけた
麗しい少年少女の、意気込みと、さらには、
♪大人の階段昇るぅ〜
君は今、シンデレラっさ〜♪
な、H2O的、歌詞世界が、学術的にも
ご理解いただけたのではなかろうか。



では、これを発展させた例を挙げたい。

え?まだ続けるの?
と思った方。

僕は呻く。

「だって、引くに引けないんやもん!!」

おっと、思わず、エクスクラメーション・マークを
2つも使ってしまった。


「〜やもん」が、愛くるしい表現になり代わる
事は、ご理解いただけたと思う。

では、世の中にある言葉を、そう、
「どっち?」と問われれば、あんまし
素敵ワードではない言葉を、幾ばくか、
愛のある言葉に変える、言わばこれは、
言葉の錬金術になり得るロジックを披露しよう。

大風呂敷を広げてしまったので、少しだけ、
畳ませていただきたい。


『卑怯者』という言葉が、ある。

これに、「〜やもん」のエッセンスを、
バニラ・エッセンスのように1,2滴垂らしてみる。

卑怯者 → 卑怯もん

ほら、なんだか、角が取れて、
ウスラ笑い。

リトルビット ラブリー。


『地方出身者』に、シナモンの如し
「〜やもん」を少々、振ると。

地方出身者 → 田舎もん

ほら、なんだか、画数取れて、
ウスラ笑い。

リトルビット ラブリー。


『ひとりやもめ』に、山椒のピリリ
「〜やもん」を少々、入れると。

ひとりやもめ → ひとりやもん!

ほぅら、なんだか、勝利宣言、
ウスラ笑い。

リトルビット 笑えねぇ。


こんなにも、「〜やもん」から
広がる世界があるんです。






正味な話、ここまで読んでる人って
ホンマに、スゴイと思うわ。

まさしく、言葉を鯨飲したとしか
思えません。
| 鹿月秋 | 日本 | comments(0) | trackbacks(0) |
たゆたう夜
2回目の『夜は短し歩けよ乙女』を
夜更けに読み終えた、そのせいなのか、
うまく寝付けない。

布団に潜り込んでも、すぐに目が
醒めてしまう。

それは、例えば、寝返りを
打つ、その間で忘れてしまうほど、
夜の闇が透けて見えるように薄くて、
短い、短い夢。

それらを重ね合わせれば、
朝食にピッタリのウェハースに
なったことだろう。


明日は、休みだ。

電気ブランの影で韜晦してやろうか。


晩酌のお供に、小芋を揚げる。
| 鹿月秋 | - | comments(0) | trackbacks(0) |
信号待ちにて〜御池通〜
仕事終わり、向かいのアンティーク屋に
足を運ぶ、15秒。

定連さんのアンティーク着物のお店へ。

僕が、今の仕事場で働きはじめた当初、
ずっとハンティング・ハットをかぶって
いたのですが、ここ半年ほどは、ハットに
鞍替えしたので、帽子をかぶっておらず、
定連さんは、それが、密かに気になっていたらしい。

少し、こそばゆい気分。

調子に乗った僕は、春の新作帽子について
こっそり耳打ち。

基本、僕は、新しいアイデアを口外することは
しない主義。

主義って言うほどのものではないか。

単なる秘密主義者かも。

例えば、プレゼントを贈って、相手が
包み紙を開ける、その前に、プレゼントの
中身を言うような無粋なことは、したくない、
そういう事。

って、誰へのプレゼントなんだ?

って、この話、前にもしてた?


それから、寺町通を下り、御池通で
信号に捕まる。

信号が、赤から青へと変わる、
カップラーメンも作れない時間で
いったい、僕は、何をしに、町へ
出ようとしているのか、忘れてしまう。

シナプスが、何も伝達してこないのに、
目の前では、西から東へ、東から西へ、
車が行き交う。

青に、変わる、歩き出す。

まるで、御池通を渡った先に、記憶の
断片が落ちているとでも言うように。

熱心に足下を探していれば、運命の赤い糸
くらいなら、見つかるかもしれない。

あった、赤い糸。

しかし、それは、僕の小指に繋がれた
赤い糸ではなく、仕事場の先輩(パティシエ)と、
その彼女(カラオケ屋)に繋がれたものだった。

腹いせに、自転車を蹴り倒し、
鍵を抜き、人混みに放り投げる。

なんて事はしませんけどね、大人ですから。

僕が見たのは、赤い糸ではなく、
ベリーのソースか、はたまた、マイクのコードか。


顔を、むんと上げて、さらに、寺町通を下る。

ノムラテーラーがあったので、入る。

帽子の生地でも探そう。

帽子にできるのか、一抹の不安が残る
生地に心躍らされ、買ってしまう。

どうやって、使おうか、この生地。


一抹の不安は、生地から財布の中へと
忍び込む。

口を開けば、「お金がない、お金がない」と
言っているような昨今。

それは呪文か何かで、80,000回、唱えてみれば
呪縛から解かれるとでも思っているのだろうか、僕は。

こんな精神状態で、流れ星を見つけたって、
願い事の代わりに、「お金がない!」と叫んで
しまいそうだ。

そんな願いなんて、叶わなくて、ケッコー。


さらに、歩を進めていく。

ひどく訛りのある英語を話す外国人さんの
男性2人に、道を尋ねられる。

日本人であれば、好奇の対象になる僕も
外国人さんには、概ね、好評(か?)。

やはり、メリケンパークで拾われたという
噂は、本当だったのかもしれないな。
(兄談:お前は拾われてきた子)

きっと、大陸の血が混じっているのだろう。

いや、だから、東南アジアではなくって、
欧州でお願いします。

ちなみに、今日は、春めいてきたので
黒地に花柄模様のポリエステルのシャツに
黒地に花柄
友達のエジプト土産が、襟元から顔を出し、
ふんころがし
緑色のジャケットに、
ジャケット・コート
水色の帽子
水色の帽子
という出で立ちでした。

ロシア訛り(予想)の英語が悪いのか、
それとも、僕のヒアリングに支障があるのか、
聞き取れた言葉は、これくらい。
「テラマチ」
「エレクトリリ☆※△」
「ガジェット」
「アイ ファウンド」

鹿印翻訳エンジン、始動。

「ここってば、寺町だっきゃ?
デッケ電器屋さ、探してるして。」

おお、そういう事か!

んだば、この道さ、真っ直ぐ行けば
いいべな。
んだっきゃ、真っ直ぐ。
え?バスには乗んねべな。
歩けるぅ、5〜10分ほどだして。

ま、実際には、
「キープ ストレイト」
「ユー キャン ファインド イット」
「ジャスト ウォーク」
「5〜10ミニッツ オン フット」
くらい、こま切れでしたけどね。


仮に、僕の英語がスーパーの店頭に
並ぶとしたら、1パック380円の、
こま切れ(豚バラ、400g入り)
くらいなものでしょう。


あ、そうだ、スーパーに行かなくちゃ
いけないんだった。

ミルクと卵がなくなったんだ。

朝食のホットケーキが焼けなくなる
ところでした。

「Good Luck!!」
と、それらを思い出してくれた彼らの
幸運を祈りつつ、笑顔。

僕の、その、突然な相好の崩し様に、
いささかの不気味さを覚えたのか、
彼らは、春風のように、さっそうと
歩き出しました。


やはり、記憶の断片は、御池通より
南方にあったのです、というお話でした。
| 鹿月秋 | - | comments(0) | trackbacks(0) |
欠伸と白眉〜散文かくありき〜
昨夜の事。

あくび混じりに、
「白眉な人になりたいな」
と急激に思う。

ふわわぁ〜。


眉毛に白いものは混じってないけど、
アゴヒゲになら、黒色以外もあります。

白くないけどね。

茶色、あるいは金色。


やっぱり、元々は、大陸の人間
だったのかも。

いや、東南アジアではなくて、
欧州で、お願いします。


ファクスって、良いな。

最近、そんな事を思う。

ファクシミリ。

できれば、感熱紙を希望します。

べつに、ほしくはないけど。
あったら、遊べそうでしょ。

例えば、こんな風にして。

映像。

ファクスが受信音を奏でる。

少しずつ、熱で焼かれた文字が
白い紙に浮かび、吐き出される。

ヂヂッ、ヂヂヂッ。

そこには、その映像のタイトルが
描かれている。


そんな映像を思い浮かべてみる。


そう言えば、定期券って、ずいぶん
持ってないな、と思う。

なんか、「定期的に、どこへも行かない人」
って言われてるみたいで、可笑しい。

もちろん、車通勤や、自転車通勤や
徒歩で通勤している人だって、
少なくないわけで、それは、分かっては
いるんだけど、それにしても、学生以来
だから、10年以上も、定期券とは縁のない
生活をしている自分が、漠然と、可笑しく
思えてきた。

エベレストを飛び越える鶴がいるという。

南からの、インド大陸を渡ってきた風が
エベレストに当たり、上昇気流になり、
その風に乗り、旋回しながら、山を越えるらしい。

クルクルと。

いったい、何回、回るんだろう。

グルグル。


最近、Theatre Brookの佐藤タイジが、
何人もの女性を捕まえて、
『Taiji All Stars』なるものを作ったとか。

birdとの「君が笑う方へ」が、
けっこう、好き。

気になる方は、こちらから、どうぞ。
Taiji All Stars


白眉って、たしか、中国の故事で、
何人兄弟かの何番目かの男の眉毛に
白いものが混じっていたとか、そんな話
だったような気がする。

んで、ドータラコータラがあって、
つまりは、「特別な」とか「特殊な」とか
なんか、そんな意味合いだったような。


ホント、欠伸をかみ殺せないような話に
なってしまった。
| 鹿月秋 | - | comments(0) | trackbacks(0) |
お酒の神様
ようやく、撮影日が決まる。


気づけば、最初に話があってから、
すでに1年以上も経過している。

僕が施設に通っていた頃の映像や写真を
1つにまとめる、という話が、当時の
指導員から話があって、僕の構想上、
どうしても、現在の映像が必要で、
それの撮影に、指導員たちに出演
してほしかったのだけれども、
なかなかに、予定が合わず、当初、
去年の夏くらいには撮影できるはずが、
ずれにずれまくり、季節は、間もなく、春。


そして、その間に、僕は、ビデオカメラを
壊してしまっていた。

すっかり忘れておりました、はい。

どうしよ。

来週末なのに。


こんな時は、お酒の神様に聞いてみよう!

日本には八百万の神様がいらっしゃるわけで
おそらく、お酒の神様だって、いらっしゃるに
違いないのである。

「古本市の神様」だって、いるくらいだしさ。

「お神酒」だってあるわけだし、少なくとも、
神様は、お酒が好きなはず。


イングランドだっけな。

ウィスキー工場には、こんな言葉が
あるらしい。

「天使の取り分」

これは、ウィスキーを樽で寝かせている間に
目減りした分は、天使が取っていったものだ、
とか言う話だったように思う。

それは、悪い意味ではなく、天使に
オスソワケした分だけ、お酒がおいしくなる、
とか、そんな話。

つまり、天使は、未成年者ではない、という事。

あ、でも、「お酒は20歳から」っていうのは
人間界の話だし、もしかしたら、やはり、天使は、
よくある絵のように、未成年、というか、
子供かもしれないな。

子供っていうか、幼児体形。


クリクリ金髪な上に、
羽根まで持ってて、
さらには、お酒まで嗜むなんて、
なんていう贅沢者なんでしょうかね。

うらやましい。


そのうち、日本酒の酒蔵に忍び込んで、
そんでもって、杜氏さんに見つかって、
「俺、天使!そして、これは『天使の取り分』!!」
とか言う輩が出てくるかもしれませんね。

出てきませんか。

そうですか。
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