鹿月秋の晴耕雨読

鹿月秋(from-origin design)の、他愛もない、そして、くだらない日常を無駄な長文で綴っています。
鹿月秋の晴耕雨読

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壊されても、失くせないものが、たしかに、ある。
 心の鍵を壊されても、
失くせないものがある、
プライド

そんな歌を唄っていたのは、
たしか、チャゲ&飛鳥だったと思う。

仕事終わりの1時過ぎ。

自転車の鍵を開けようとする。

いつの間にだろうか、
鍵が壊れて、開かない。

おいおい。

一人、つぶやく。

ガチャガチャと鍵を回してみるが、
開くような素振りを見せない。

困ったな、と思う。

諦めて、歩いて帰ろうか、
と一瞬、頭によぎる。

試算してみる。

もし、歩いて帰ると、店から
30分はかかる。

自転車なら、10分も、かからない。

ということは、私に残された時間は、
20分という事になる。

あと、20分以内に、この鍵を
開けることができないのであれば、
私は、今、こうやって、鍵と対峙することに
意味がなさないことになる。

チャレンジする。

U字ロックの片側だけが、外れるようだ。

これなら、なんとか、いけるかもしれない。

私は、私の細い腕に語りかける。

君ならできる、
君のプライドを見せてくれ!

15分の格闘の末、私は、壊れた鍵を
壊した。

無駄に、疲れました。

でも、大丈夫、
私は、こういう、無駄な時間が、
嫌いではないのだ。

さぁ、明日は、早くに起きて、
鍵を買いに行こう。

心の鍵を壊されても、
失くせないものがある。

なくしたものは、また、手に入れれば良いのだ。
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東京デイズ 後編
 1泊2日の東京デイズについて記そうと思う(最終回)。

吉祥寺にあるパン屋さん、リンデ。
ここには、初めて来たが、ちょっとした縁があるのだ。

義姉の好きなパン屋であることは、前回に話したとおりで、
しかも、この店は、ときおり、私が顔を出す京都のバーの
バーテンダーさんの友達のお父さんの店なのだ。

近くて遠い、そんな店なのだ、
そうだよね、坂本さん!

とか言って、急に、名指ししてしまう、
おちゃめな私を許せ、坂本さん。

時刻は午前11時を回ったところで、
コーヒーを飲み終えた私は、義姉への
お土産とは別に、自宅用のパンも
いくつか購入した。

静岡に向かう新幹線は、東京発13時、
それまでには、微妙ながらも、時間がある。

どうして過ごそうか、
少し迷う。

ランチをするには、少し早いし、
このまま東京駅に向かうには、
だいぶ早い、そんな時間だ。

せっかくなので、商店街を歩いてみた、
案外に大きな商店街で、観光なのか、
人も多い。

いいかげんに、お腹も減ってきたので、
どこかでランチをしようと思う。

時間的には、たっぷりある、とは言いがたいので、
手ごろな店に入ろうと思う。

商店街から狭い路地があって、そこに入り込む、
私は、狭い路地を見ると入ってみたくなるのだ。

魚屋さんの、あの独特の匂いが充満している、
狭い路地の中に、
「生麺パスタの店」というのが目に入った、
すでに営業しているようで、その隣にある、
カウンターだけのイタリアンも気になったが、
あまり悠長なこともできなかった。

生パスタ専門店に入り、店の一番奥の席に
通される。

ミートソースが自慢らしく、それと、グラスで赤ワインを
注文する。

パスタが運ばれてきて、ようやく私は、自分が
白いシャツを着ていることを思い出した。

大丈夫か、白シャツにミートソース、
最高の組み合わせだった。

気をつけながら、パスタを食べ、赤ワインを
2杯飲んだ。

時刻は、11時20分だった。

私は、少し早足で駅へ向かった、
私の目の前で、東京行きの電車が出た。

電光掲示板を見ると、すぐに次の電車が
くるようである。

それなら、問題ないな、と思った。

待った。

あれ?と思う、
私の体内時計によると、もう来ても良さそうな
時間なのに、まだ、電車がこない。

もうしばらく、待つ。

来た。

ホームには、多くの乗客が待っていた、
さすがは東京である、平日の昼間でも
人が多いのだな、と思った。

電車が走りだし、私は、時計を見た、
けっこう、きわどい時間に思えた。

しかしながら、私は、吉祥寺から東京駅までの
距離感が、よく分からない、
たぶん、大丈夫だろう、と思った、たぶん。

車内にアナウンスが流れた、
「当電車は、5分遅れております、
ご迷惑をおかけして申し訳ございません」

おいおい、と思った。

私のスケジュールでは、5分くらいの余裕しかないのに、
5分遅れてるって、そりゃ、どうよ。

電車は走る、今度は7分遅れだと言う。

私は、精密機械のように計算した、
うん、こりゃ、遅れるな、と思った。

打開策を考えた、
とくに思いつかなかった。

考えに考え、品川から新幹線に乗る方法に
思い当たった。

山手線に乗り換えて、品川に向かえば、
間に合いそうだ、こりゃ、名案だ、と思った、
時には、新宿を過ぎていた。

どうやら、東京駅に向かう以外に方法はないらしい。

神田だか、四谷くらいで、13時を回った。

静岡で待ち合わせしている妻にメールをした、
「ごめん、乗り遅れました」
と。

妻から、すぐに返事があった、
「吉祥寺でランチをしているって聞いたときから
そうなると思ったぜ、お馬鹿さん」

そう、私は、お馬鹿さんだった。

東京駅に着き、窓口で、
「13時発の静岡行き」と言うと、
窓口のお姉さんは、
「それは無理、ぜんぜん無理、
次の電車にしなさい」

私は大人しく、それに従い、チケットを買い
改札にチケットを通した、
通らなかった。

え?
どうして?
今買ったばかりなのよ!

私は心の中で叫んだ。

駅員さんが来た、
「ああ、お客さん、ここの改札は東北新幹線です、
静岡行きは、あっちの改札です」

新幹線の改札が、いくつもあるなんて、
知らなかった。

私は田舎モノだった。

まぁまぁ傷心した私は、売店でビールを買うことにした。

あまり好きではないが、スーパードライしかなかったので、
とりあえず、それを2本買った。

こだまに乗り、優雅にビールを飲んでいると、
見事な富士山が見えた。

こんなにも、富士山が見えるなんて、私は
ラッキーな男だな、と思った。

静岡駅で、義母と妻が車で向かえに来てくれた。

マフラーを巻いているのは、相変わらず、私だけだった。

実家で甥っ子たちに、似非イタリア語を教え、
やんちゃ盛りの彼らに、
♪京都のオッサンは怖いんやでぇ♪
という私が即興で作った歌を叩き込んだ。

次回からは、私を足蹴にした甥っ子たちも
私のことを恐れるに違いなかった。

教訓を一つ。

行き当たりばったりには、ドラマがある、
ロマンがある。

しかしながら、人に迷惑をかけるのは、
よくない。

私をよく見よ、
気をつけていたはずなのに、
白いシャツに、ミートソースが飛んでいる。

そういうことである。

(もう一つの教訓、
オチを考えてから書きましょう)
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東京デイズ 中編
 1泊2日の東京デイズについて記そうと思う(中編)。

私は兄と友人と高田馬場で別れ、一人、
目黒へと向かった。

目黒は、これで通算3回目なので、なんなくだが、
わかる、山手線に乗れば良いだけなのだ。

目黒の友人と目黒駅で待ち合わせをしたのは、
たしか、23時ごろだったと思う。

私は、この時点で、かなり酔っ払っていた。

改札口で、ぼんやりしていると、その向こうに、
24時間営業の漫画喫茶が見えた。

この時、私はまだ、今夜の宿泊先が決まって
いなかった。

なんとかなるさ、と思った、
シティホテルくらい、いくらでもあるだろう、
なぜなら、ここは大都会の東京である。

仕事を早くに切り上げてくれた友人と合流し、
焼き鳥屋へ行った。

さらに友人の行き着けのバーで飲んだ、
時刻は午前2時前くらいだったろうか。

悪いね、忙しい時に呼び出してしまって、
と私は言った。

「それはいいけど、どこに泊まるの?」
と彼女は言った。

ああ、そうだった、その問題があった。

私は、確か駅前に漫画喫茶があったから、
今夜はそこに泊まることにするよ、と答えた。

漫画喫茶の、まぁまぁめんどくさい受付をし、
所定の小部屋を探す。

転がっている靴の数から勘定すると、
ずいぶん多くの宿泊客がいるようだ。

私は、とくに理由がないまま、
「マスターキートン」の第1巻を手にして、
あてがわれた小部屋に入った。

本を読むこともなく、酔いに誘われるままに、
眠りの淵を滑り落ちた。

翌朝、タバコ臭い部屋で目を覚ましたのは、
午前9時くらいで、チェックアウトまでの時間を
マスターキートンを読みながら過ごした。

私の好きな漫画の一つである。

これを読んで、考古学者になろうと思ったことがあったのだ、
懐かしい感触だった。

今日の予定は、いたってシンプルなものだった、
吉祥寺に行き、妻の姉が好きなパン屋で
ブリッツェルを買い、義姉と生まれたばかりの
姪っ子がいる静岡に向かうだけだ。

問題があるとすれば、私は、吉祥寺に
行ったことがない、というくらいだった。

ひどく牧歌的な中央線に揺られ、吉祥寺についた、
思った以上に大きな街で、少し、たじろぐ。

「商店街の中に、そのパン屋はある」
という情報だけを頼りに、商店街を歩いてみた。

さぁ、いよいよ、迷子になったか、
と思った、その先で、パン屋を見つけることが
できた。

店名から想像していたのとは違う、店構えだったが、
たしかに、この店で間違いないようである。

ドイツパンの専門店で、ブリッツェルを買う、
どうやら、2階でコーヒーが飲めるらしいことを
会計の最中に気づき、朝食を取っていなかった
私は、コーヒーを注文して、2階へと上がった。

禁煙の2階でコーヒーを飲みながら、
せっかくだし、自宅用にパンを買おうと思った。

はい、また長くなったので、続きは、今度!
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東京デイズ 前編
 1泊2日の、東京デイズを記そうと思う。

私が、京都を出るときは、久しぶりに冬の空気で、
だから、冬の装備で出かけたのは、予定の時刻を
大幅に回ってからだった。

新幹線の中では、「フィガロの結婚」を、
アクト1〜4までを聞きながら過ごした、
のぞみに乗ったおかげで、空席は用意
されていなかった。

べつに、それで構わなかった、
きっと、名古屋で空席が見つかるのだから。

案の定、名古屋で、席を見つけ、シートに
身を預ける。

東京に着くと、京都とは違う陽気で、
春だった、マフラーを巻いているのは、
ごく少数派で、私は、その少数派に属していた。

品川で、山手線に乗り換えて、田町へ。

ここから最初の目的地であるチーズ屋へ向かう。

たしか、私の記憶では、東口にバス停があったはずだ。

人の波に流されて、歩く、その途中のコンコースで、
パブがあるのが目に入った。

一瞬、立ち寄ろうか、という思いがよぎるも、
まずは、目的地にたどり着きたかった私は、
大人の分別で、それをスルーする。

バス停を探す、
見つからない。

はて、と思う。

よく見ると、どうやら、私は、西口のほうに出ていたらしい、
踵を返し、んぢゃ、とパブに向かった。

ビールとタバコ、それから、フィッシュ&チップス。

お腹も満たされて、さぁ、東口へ。

小さなバスに揺られ、愛宕一丁目へ、
そこから歩いて5分ほどで目的のチーズ屋さん。

担当の方と、私の思いと不安を伝え、
いくつかの有益なアドヴァイスをいただいた。

最初の予定では、午後2時くらいに到着して、
残りの時間は、その店でアルバイトをさせて
ほしい、と頼む手はずだったが、時間的に、
断念せざるを得なかった。

19時に、待ち合わせをしているのだ、
それがどこなのか、知らないけれども。

私は、チーズ屋を後にした、
本来であれば、東京の地理に詳しくない私は、
来たルートを戻るか、そうでなければ、iPhoneを使って、
ルートを検索するのが、普通である。

それをしないのは、愚か者の所業であり、
そして、私は、どうしようもない、愚か者だった。

最短ルートで、目的地にたどり着く、という行為は、
面白くないのだ、私は、一人旅をしているのであって、
さほど時間に追われているわけでは、ない。

知らない街を自由に闊歩すること、それこそが、
旅が旅である所以である。

私は、ケータイを左のポッケに仕舞いこみ、
自分の野生本能にかけた。

日ごろ、住み慣れた街では、とうていできないことだ。

こういう時にこそ、私の中に眠る野生を稼動しなくて
どうするのだ。

私は、歩いた、できるだけ、適当に。

歩いた果てに見たものは、「横浜はこちらです」
という道路標識だった。

私は、完全に、迷子になった。

そして、東京タワーが、見えた。

私の見識によると、東京タワーは、六本木にある、
はずだった。

さらに私は、自分の野生に従って、歩を進めた、
地下鉄の大江戸線・赤羽根橋にたどり着いた。

それが、どこなのか、よく分からなかったが、
階段を下りた。

どうやら、新宿には行けるらしい、
それだけで十分だった。

新宿に着いたのは、18時50分だった、
なんとか間に合ったな、と思った。

ケータイを見た。

「待ち合わせは19時前に、高田馬場で」
と書いてある。

ぜんぜん、間に合いません。

慌てて、山手線に乗り、高田馬場に向かった、
駅に着いて、3つある出口で迷子になった。

ようやく待ち合わせ場所に着くと、兄は、
呆れたような顔をしていた、
私も、自分の野生本能に、呆れてしまった。

ここまでくれば、怖いものは、なかった、
兄の後ろをついていけば良いのだから。

兄と友人と3人でイタリアンなんだか、フレンチなんだかの
レストランで軽く食事をし、場所を変えて、駅近くの居酒屋で、
さらに飲み、二人と別れた。

私は、二人とは違う方向の電車に乗り込み、
目黒へと向かった。

長くなったので、続きは、また今度!
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バブリーな運送業
 最近、立て続けに、「バブル期の日本」の話を
聞く機会があった。

彼らは、口を揃えて、「あの頃は良かった」
と言う。

今、「日本は景気が悪い」とマスメディアでは
言っているが、私としては、そんなこともない、
と思っている。

今の日本の経済を、バブル期の経済と比較している、
そんな風に思うからだ。

あの、バブル期に比べて、今の日本経済は、悪い。

そりゃ、そうだろう。

ある経済学者が、言っていた、
「不景気が20年も続くはずがない、
今の日本の経済が、本来の経済である、
今ある不景気は、それほど問題がない」
と。

私の感覚では、この意見に同意するのだ。

不景気だ、不景気だ、と騒いでいるが、
私の見る感じ、それほど不景気なようには、
見えない。


たしかに、いくつかのシステムの変更はあっただろう、
でも、それだけのことである。

皆、私も含めて、インターネットで買い物もするのだ、
便利だなぁ、とか言って。

ここのところ、思うところがあって、
今、何かの業種を立ち上げるとしたら、
どの業種が良いのか。

たぶん、それは、間違いなく、
運送業だろうと思う。


例えば、私が、インターネットで何かを買い物するとしよう。

これまでだと、店に足を運んで、買う必要があった、
これを運送業が代替しているのである。

星新一の世界だ。

たぶん、私たちは、今よりも、もっと、
自分自身で買い物に出かけることを
しなくなるだろう。

今や、レンタルDVDでさえ、自宅でできるのだ。

使う側と、使われる側、という2極化が進むのだ。

それを根底で支えるのは、運送業である。

私が出向く代わりに、運送業の人々が、走っているのだ。


近い将来、運送業は、政府と癒着して、
大もうけする時代が来る、
彼らが走らなければ、私たちは、何も
手にすることができないのだから。

今、事業を起こすのであれば、政治家か、
そうでなけれな、運送業以外には
考えられないな、と思う。


そういった大きな潮流に、できるかぎり、
反発しながら、生きて行くことが、
たぶん、私の生き方なんだろうな、と思うわけです。


お!
珍しく、まじめな事を書いたぞ!


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