鹿月秋の晴耕雨読

鹿月秋(from-origin design)の、他愛もない、そして、くだらない日常を無駄な長文で綴っています。
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ナンバープレート・ラヴ・ストーリー
 私には、趣味がある、
隠れた趣味だ。

でも、おそらく、私と同じ趣味を
持っている人も多くいるだろう、
きっと、たぶん、聞いたことないけど。


私は自転車で通勤をしていて、
自動車と同じように、歩道ではなく、
車道を走っている。

自転車に乗っている以上、
よそ見をしたり、景色をぼんやりと
見ることは、ない。

代わりに、私が見ているものがある。

それが、私の趣味である。

歩道を歩いているミニスカートの女性を
見ているわけではない。

私が見ているもの、
それは車のナンバープレートである。

私は、理数系文学野郎なので、
活字と同等に数字も好きなのだ。

素数が数字の中で一番、美しいと思ったり、
U2のボノみたいに0という数字に
ゾクゾクしたりもするのだ。

そんなわけで、私は車のナンバープレートを見る。

そこに描かれている四桁の数字に
勝手気ままに思いを馳せるのだ。

たとえば、11-88。

これは、「いいパパ」と読めるわけである、
おそらく、この車のハンドルを握っている人は
愛妻家か、そうでなければ、恐妻家なのだろう、
とか思うのである。

いわゆる「11系」である。

ほかに著名な11系は、11-22。

「いいニイニイ(兄)」である。

ここにも、素敵な家族の風景が見てとれる。

あとは、11-29。

「いい肉」である。

これは、間違いなく肉好きな人であろう、
そうでなければ、精肉業者さんだ。

よく見かけるところでいうと、
いわゆる「誕生日系」がある。

これが、自分の誕生日なのか、あるいは、
彼女の、または、奥さんの、であるかは、
想像するしかないが、大丈夫、そもそも、
全ては、私の想像である。

ナンバープレートのうち、案外に多いのが
「ランダム系」ではないだろうか。

92-45、というナンバーを見ても、
私には皆目、見当がつかないのである、
あるいは、私の想像力を遥かに越えた
ストーリーが、そこにはあるのだろう。

「51-59」というナンバーを見たとき、
はじめ、ああ、ランダム系かな、と思って、
いや、これは違う、そうだ、これは、
「鯉こく」だ、と気づいたこともあった。

鯉料理は食べたことがないので、
私には分からないが、きっと、
素敵な料理なんだろうな、と思った。


ぞろ目や、「12-34」のようなものも
見かける。

「数字系」である。

たいていは、それほど興味を引くものが
ない中で、最近見た「数字系」の良品があった。

「24-68」、
なんと偶数ナンバー、これには、私も、
やられたな、と思った、素敵だった。

「12-34」が多い中で、あえて、
「56-78」というナンバーも秀逸だった、
ありそうで、なかなかないのである。

私が一番、おそろしく思うのは、
「数字系」の中でも「単品系」に
属するものである。

単に、一つだけの数字で「2」とか
書かれたナンバーだ。

理由は定かではないが、なんとなく、
そういった車には近寄らないようにしている。

マッチョなイメージがあるのだ。


それでは、長くなったが、最後に、
私が見たナンバープレートの中で、
一番の傑作を紹介したいと思う。

それは、
「81-81」

たしか、黒のメルセデス・ベンツの
Cクラスだったように記憶している。

「81-81」

その車の持ち主と友達になれそうだった。
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